獣医学部3年生の勉強法|病理・微生物・薬理をつなぐ科目横断の進級対策

Meg獣医師国試予備校|獣医学部3年生の勉強法

この記事の結論
獣医学部3年生では、専門科目を名称の暗記で終わらせず、「原因→体内の変化→所見」という流れで関連づけます。病理学・微生物学・免疫学・薬理学などの履修内容を同じテーマで復習し、似た概念の違いを整理しましょう。学年ごとの配当は大学によって異なるため、今の授業範囲に合わせて進めます。

制度・数値の確認日:2026年10月30日(全国大学獣医学関係代表者協議会・農林水産省などの公表資料、当校受講料ページ)。学習計画・会話・計算例は、学習方法を説明するための提案例・架空例です。

科目ごとの知識を、問題を解くための関係に変える

知識が増えると、語句を見たことはあるのに選択肢を区別できない場面が出てきます。覚える量を増やす前に、何を手がかりに判断するかを整理しましょう。原因、対象動物、体内で起こる変化、所見、検査や対処の考え方を、履修済みの範囲でつなげることが基本です。

科目をまたぐ復習は、大学の授業を飛ばして症例問題だけを解くことではありません。ある問題で使えなかった知識を探し、必要な基礎に戻る往復です。関連を広げすぎると復習が終わらなくなるため、最初は一つの論点や授業の到達目標で区切ります。

病理・微生物・免疫・薬理を同じ問いで整理する

感染に関する学習なら、病原体の特徴、侵入と広がり、宿主の反応、組織の変化、現れる所見という順に整理する方法があります。薬理では、何を標的にどのような作用が起こるかを確認し、薬の名前だけの一覧にしないようにします。これは整理の枠組みで、実際の診療判断や処方を示すものではありません。

同じ言葉が複数の科目に出てくる場合は、共通する意味と、その科目で注目する点を分けます。病理の変化と生理機能の変化が結びつかないなら、生理の基本に戻って説明し直しましょう。調べた資料と確認日を残しておくと、後で根拠を確かめやすくなります。

似た疾患・病原体・薬物は、比較軸をそろえて区別する

比較表は、同じ列に同じ種類の情報を書くことが大切です。たとえば「対象」「主な特徴」「機序」「区別に使う条件」「出典」をそろえます。片方には症状、もう片方には薬名だけを書くと比較になりません。授業で問われる軸に合わせ、必要な項目に絞りましょう。

比較した後は表を隠して、「どの条件があれば区別できるか」を説明します。知っている用語に反応して選ぶのではなく、問題文の条件に合うかを確かめる練習です。判断に必要な情報が足りないときは、無理に結論を出さず、不足している条件を質問の形にします。

受験生:似た用語が多く、どちらの説明か分からなくなります。

講師:二つを同じ比較軸で並べてみましょう。片方は機序まで説明できて、もう片方は名前しか分からないなら、まずその不足を補ってから区別の条件を確認します。

※学習相談を想定した会話例です。実際の受講者の体験談ではありません。

誤答分析は、知識不足・混同・条件の見落としに分ける

基本問題を解いたら、正誤だけでなく確信度も記録します。たまたま正解したものは復習対象に含め、知らなかった事項と、知っていたのに取り違えた事項を分けます。解説を読む時間ばかり増えるときは、復習する論点を一つに絞り、数日後に資料なしで確認してください。

【説明用の架空例】二つの概念を取り違えた場合

①両者の定義を確認する → ②問題文のどの条件を見落としたかを書く → ③次回の確認手順を一行で残す。同じ問題が解けるようになったら、別の基本問題でも区別できるかを確かめます。

専門科目の課題と復習の優先順位
困っていること 確認する点 次の行動
用語は知っているが選べない 区別の条件が曖昧 比較軸をそろえて説明する
症例につながらない 原因と変化・所見の接続 病態の流れに戻る
同じ誤答が続く 知識不足か混同か 原因別に復習し、別の問題で確認する
復習が終わらない 論点を広げすぎていないか 到達目標の単位で区切る

実習・レポートと、共用試験への準備を両立する

実習や提出物の多い週は、講義内容の整理を短い単位に分けます。新しい範囲の演習、誤答の復習、質問の準備を別々の枠に置くと、全部を一度に終わらせようとして止まる状態を減らせます。大学の利用規則に従い、実験記録や未公開の試験情報を外部に共有しないようにしましょう。

共用試験(vetCBT・vetOSCE)を見据える場合も、現時点では履修中の基礎・専門科目を説明できることが土台です。共用試験は、参加型臨床実習の前に必要な知識・技能・態度を確認する試験で、vetCBTの出題範囲は獣医学教育モデル・コア・カリキュラムをもとにしています。

コアカリの改訂について

獣医学教育モデル・コア・カリキュラムは、2026年3月に令和8年度版が承認・公表されました(前回は令和元年度版)。全国大学獣医学関係代表者協議会は、今後この新版に基づいて準拠教科書の改訂や教育評価基準の変更が行われ、共用試験の出題範囲については今後検討されると案内しています。自分の受験年度に適用される範囲は、大学の案内で確認してください。

出典:全国大学獣医学関係代表者協議会「獣医学教育モデル・コア・カリキュラム」/日本獣医師会雑誌 72巻180〜185頁(2019)「参加型臨床実習時代の大学動物病院の現状とさらなる発展を目指して(Ⅰ)」(2026年10月30日確認)

Megでは現在の定期試験と将来の共用試験の準備を分け、必要な基礎の補強と週間計画を相談できます。共用試験の準備についてはCBT対策の記事も参考にしてください。

まとめ

  • 専門科目は「原因→変化→所見」の流れで関連づける。
  • 似た事項は比較軸をそろえ、表を隠して区別の条件を説明する。
  • 誤答を知識不足・混同・条件の見落としに分けて復習する。
  • コアカリは令和8年度版が公表済み。共用試験の範囲は大学の案内で確認する。

確認テスト|10問

各設問を押すと解答・解説が開きます。本文の要点を確かめるセルフチェックで、大学の成績評価や国家試験の実際の設問ではありません。

問1.科目横断の学習は授業を省略すること?

解答・解説:いいえ。使えなかった知識を探して基礎に戻る往復です。

問2.原因の次に関連づけるものは?

解答・解説:体内の変化や所見などを、履修済みの範囲で確認します。

問3.薬理で薬の名前以外に確認することは?

解答・解説:作用の標的や機序などです。

問4.比較表で列をそろえる理由は?

解答・解説:同じ種類の情報を比べられるようにするためです。

問5.比較後に表を隠す目的は?

解答・解説:区別の条件を自力で説明できるかを確かめるためです。

問6.根拠のない正解は復習不要?

解答・解説:要復習として扱います。

問7.失点原因の分類の例は?

解答・解説:知識不足、混同、条件の見落としなどです。

問8.復習範囲が広がりすぎたら?

解答・解説:授業の到達目標や一つの論点で区切ります。

問9.vetCBTの出題範囲のもとになる資料は?

解答・解説:獣医学教育モデル・コア・カリキュラムです。

問10.令和8年度版コアカリの共用試験への反映は決まっている?

解答・解説:協議会は「今後検討される」としています。大学の案内で確認します。

よくある質問

Q. 3年生から症例問題を解くべきですか?

A. 履修した内容に対応する範囲なら、知識を使う練習になります。未履修の範囲に無理に広げず、分からない基礎に戻りましょう。

Q. 専門科目は全部暗記するしかありませんか?

A. 名称の記憶も必要ですが、機序と条件を結びつけると整理できます。説明と演習で使えるかを確認します。

Q. 比較表は詳しいほどよいですか?

A. 授業の到達目標と誤答の原因に必要な軸を選びます。項目を増やすこと自体を目的にしないようにします。

Q. 共用試験の範囲は新しいコアカリに切り替わりますか?

A. 令和8年度版コアカリは2026年3月に公表されましたが、協議会は共用試験の出題範囲を今後検討するとしています。自分の受験年度の範囲は大学の案内で確認してください。

Q. 科目をまたぐ相談もできますか?

A. Megでは学習内容を確認し、関連する基礎に戻る必要があるかも含めて指導内容を相談できます。

参考資料・情報の確認先

公式の制度・結果と、本記事の学習上の提案は区別して記載しています。受験手続は当該回の公式資料、大学の制度は所属大学の最新案内をご確認ください。

執筆・編集:Meg獣医師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)。医療系国家試験対策の指導に30年以上携わり、Meg獣医師国試予備校をはじめ医療系7部門の予備校を運営。

最終更新日:2026年10月30日/運営:株式会社アクト