獣医学部5年生の勉強法|参加型臨床実習の振り返りを国試につなげる

Meg獣医師国試予備校|獣医学部5年生の臨床実習と学習

この記事の結論
獣医学部5年生は、参加型臨床実習で経験したことをその日のうちに短く整理し、分からなかった機序や判断の根拠を講義の知識に戻して確認します。見学した事実と自分の解釈を分け、指導者に質問しましょう。参加できる行為、実習の時期、記録の扱いは、大学と実習先の指示が最優先です。

制度・数値の確認日:2026年10月30日(全国大学獣医学関係代表者協議会・農林水産省などの公表資料、当校受講料ページ)。学習計画・会話・計算例は、学習方法を説明するための提案例・架空例です。

参加型臨床実習は、経験と知識をつなぐ学習

実習では、知識を思い出すだけでなく、現場の情報を受け取り、指導者の判断を理解しようとする姿勢が必要です。「たくさんの症例を見た」ことと「判断の根拠を説明できる」ことは別です。経験できる範囲には偏りがあるため、実習だけで国試の全範囲を学べるとも考えないようにしましょう。

共用試験に合格した学生は「Student Doctor」として認定され、獣医師の監督のもとで一部の診療行為に参加できます。ただし実習の配置や研究室との関係、学生として行えることの範囲、報告の方法は大学によって異なります。学生が指示や許可を超えて診療判断や処置を行うものではありません。

出典:日本獣医師会雑誌 72巻180〜185頁(2019)「参加型臨床実習時代の大学動物病院の現状とさらなる発展を目指して(Ⅰ)」(2026年10月30日確認)

実習前は「今日の到達目標」と必要な基礎を確認する

事前学習は、診療科や担当内容の案内を読み、必要な基本語句、よく使う検査や記録の見方を確認するところから始めます。広い範囲を一晩で調べ切ろうとせず、その日の到達目標と安全・衛生上の注意を優先します。服装、持ち物、集合時刻、連絡手段も予定に含めてください。

予習では、疑問を質問の形にしておくと実習中に確認しやすくなります。「全部分かりません」ではなく、「この所見は、どの情報と組み合わせて考えますか」のように、理解した点と分からない点を分けます。ただし現場の状況に応じ、質問するタイミングや方法は指導者に確認しましょう。

実習後は、事実・判断・疑問を分けて振り返る

実習後の振り返りの4項目
項目 書く内容
① 観察したこと 見た・聞いた事実(解釈を混ぜない)
② 指導者が確認したこと 何を確認し、どう判断したか
③ 分からなかったこと 自分の理解が止まった点
④ 次に調べること 戻る基礎科目・確認する資料

見たことのない所見をすぐ病名に結びつけず、観察の言葉と解釈を分けることが大切です。実習記録の正式な書式は大学の指定に従います。

【説明用の架空例】検査を選ぶ理由が分からなかった場面

まず指導者にその検査で何を確認するのかを質問し、関連する生理や病理の範囲に戻ります。翌日の学習では、同じ知識が別の条件でも使えるかを基本問題で確かめます。具体的な症例の診断・治療を示すものではありません。

受験生:実習は忙しく、国試につながっているのか分かりません。

講師:その日に理解できなかったことを一つ選び、どの基礎と関係するかを考えましょう。検査の目的が分からなかったなら、指導者に確認したうえで生理や病理に戻って整理します。

※学習相談を想定した会話例です。実際の受講者の体験談ではありません。

記録・画像・生成AIの扱いは、学内の規則を守る

動物の情報には、飼い主の氏名や連絡先、診療施設の記録などが含まれます。名前を消せば自由に外部へ共有できるとは限りません。写真、電子記録、実習資料の持ち出し・保存、生成AIへの入力は、大学と実習先の許可や規則を確認してください。

自習の整理には、許可された公開情報や、実際の記録と結びつかない一般的な学習テーマを使う方法があります。AIの出力には誤りがあり得るため、診療上の判断を任せず、授業資料や公的・学術的な情報で確かめます。実習先の安全や情報管理の指示は、予備校の学習方法より優先します。

実習・研究と国試準備を同時に進める週間計画

実習のある日は、学んだことを一つ、疑問を一つ整理するなど、短く続けられる量にします。まとまった時間には基礎に戻る復習と問題演習を置き、研究や提出物の期限も同じ予定表に入れます。疲労の大きい日に予定を詰め込まず、休息も含めて調整してください。

実習中の困りごとと学習の調整
困っていること 確認する点 次の行動
予習が広がりすぎる 今日の到達目標 必要な基本と安全事項を選ぶ
見学で終わってしまう 判断の根拠を説明できるか 事実と疑問を分けて質問する
記録の共有に迷う 大学・実習先の規則 許可された範囲を確認して扱う
研究と復習が重なる 締切と使える時間 短い振り返りと休日の補強を分ける

週末は、実習で学べた内容と、まだ確認していない範囲を分けます。特定の分野の経験が増えたときも、他の範囲の学習を完全には止めないようにしましょう。Megでは実習・研究の予定に合わせて、必要な基礎の補強や自習の優先順位を相談できます。実習そのものの指導・評価は大学と実習先が担います。臨床実習の進め方はOSCE・臨床実習対策ガイドも参考にしてください。

まとめ

  • 実習の経験を「事実・判断・疑問」に分けて振り返る。
  • 分からなかったことは、関連する基礎科目に戻って確認する。
  • Student Doctorでも、参加できる範囲は大学・実習先の指示に従う。
  • 記録・画像・生成AIの扱いは規則を確認し、実習・研究・演習を無理なく続ける。

確認テスト|10問

各設問を押すと解答・解説が開きます。本文の要点を確かめるセルフチェックで、大学の成績評価や国家試験の実際の設問ではありません。

問1.症例を多く見れば理解も保証される?

解答・解説:いいえ。判断の根拠を説明できるかも確認します。

問2.実習前に優先して確認することは?

解答・解説:到達目標、安全事項、参加条件と持ち物です。

問3.共用試験合格者に与えられる認定は?

解答・解説:「Student Doctor」です。獣医師の監督のもとで一部の診療に参加できます。

問4.振り返りで分けたいものは?

解答・解説:観察した事実、自分の解釈、残った疑問です。

問5.分からない検査があったら?

解答・解説:指導者に目的を確認し、関連する基礎に戻ります。

問6.氏名を消せば記録を自由に共有できる?

解答・解説:できるとは限りません。規則と許可を確認します。

問7.AIの回答を診療判断に使ってよい?

解答・解説:指導者の判断や正式な根拠の代わりにはできません。

問8.実習の多い日の課題量は?

解答・解説:短い振り返りなど、続けられる量に調整します。

問9.週末に確認する範囲は?

解答・解説:実習で学べた内容と、まだ確認していない内容の両方です。

問10.Megの学習支援で扱うことは?

解答・解説:基礎の整理、復習、学習計画などです。実習評価の代わりではありません。

よくある質問

Q. 実習中も国試問題を毎日たくさん解くべきですか?

A. 実習の負担と理解度で調整します。短い振り返りを続け、まとまった時間に基本の復習や演習を置く方法があります。

Q. 経験した症例だけ復習すればよいですか?

A. 経験には偏りがあるため、まだ確認していない範囲も把握します。実習だけで国試の全範囲を網羅できるとは限りません。

Q. 診療記録を匿名化すればAIに入力できますか?

A. 匿名化だけで許可されるとは限りません。大学・実習先の規則と許可を確認してください。

Q. 質問するタイミングはどう考えればよいですか?

A. 現場の状況と指導者の案内を優先し、理解した点と疑問を短く整理して、適切なタイミングで確認します。

Q. 予備校は大学の実習の代わりになりますか?

A. なりません。Megは知識の整理と学習計画を支援し、実習の指導・参加条件・評価は大学や実習先が扱います。

参考資料・情報の確認先

公式の制度・結果と、本記事の学習上の提案は区別して記載しています。受験手続は当該回の公式資料、大学の制度は所属大学の最新案内をご確認ください。

執筆・編集:Meg獣医師国試予備校 講師チーム

監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)。医療系国家試験対策の指導に30年以上携わり、Meg獣医師国試予備校をはじめ医療系7部門の予備校を運営。

最終更新日:2026年10月30日/運営:株式会社アクト